デザインを勉強したい非デザイナの人へ

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過去に書いたブログですが、クリスマス間近なのでふと読み返していました。 bump.hatenablog.com

私は元々プログラマで新卒入社し、途中からデザイン業務もするようになったので、デザインを勉強したいと思っている非デザイナの方の気持ちはよく分かります。読み返していて色々思い出したことがあるので書いてみたいと思います。

コレクションの習慣化

デザインはほぼやらなくなった今でも、素敵だと思ったデザインは写真を撮ったり、画像を保存してコレクションしています。

普段からこのような収集をしておくと、地味に役立つ事が多いです。特にWebサイトのデザインは、長くても2〜3年でリニューアルしてしまうので、全画面キャプチャ等をしておく。

Qiita等の技術ブログをストックしたり、はてブするのと同じように、デザインを勉強したいと思っている方は、気に入ったデザインをPinterestなどの専用サービスを使って、どんどんストックしていくと良いと思います。

イデアは自分の中から勝手に溢れ出てくるものではない

イデアは、日々の情報収集や知識・経験から生み出されるもの。それはデザインだけでなくプログラミングや設計でも同じですよね。

漫然と日常を過ごしていると見過ごしがちなものでも、秀逸なデザインは無いかな?と常に意識するだけでアンテナ感度が高まります。例えば先述のブログを書いた年は、クリスマスカードデザインをするデザイナー用のアドベントカレンダーに参加していたので、クリスマス用デザインに対する情報収集アンテナがいつも以上に鋭敏だったこともあり、コレクション数がえらいことになりました。

それが講じてブログを書くほどのエネルギーに繋がったわけですが、いざブログを書こうとすると「どこが素敵だと思ったのか」「このデザインをした人は何を訴求したかったのか」とあらためて考えるキッカケにもなって、それが更に自分のアイデアの源泉にもなる。アウトプットすることで、二度美味しい状態を作ることも出来ます。

日頃からデザインに対する感度を高めておくと、具体的に手を動かさなくても、これだけでも十分に自分の血肉になっていきます。

自信がなくてもやってみる

何事もそうなんですが、本を読んだりチュートリアルをやったりするだけではなく、1つのオリジナル作品を作ってみる。これに尽きます。

私が初めてWebサイトの全ページをデザインしたのは、デザインスクールでの卒業制作の課題でした。卒業制作を完成させないと補助が出ないという強制力も働き、今見返すと非常に稚拙でデザインしたとは言えない代物ですが、それでも大きな自信にはなりました。

f:id:haru_skywalker:20161213162022p:plain ↑私の卒業制作作品… こんなレベルのものでも完成させることが大切😂

ここで大切なのが強制力で、この頃はデザイナではなくコンサルティング会社の社員でしたので、当然本業でもないし、ましてや報酬が発生するわけでもなく、平日の夜や週末といったプライベートな時間を使って作業をしなければいけない。そのような環境では強力なモチベーションでもない限り完成させることが出来ません。現に、同じコースを受講していた生徒のうち、卒業制作を完成できたのは私を含めて3分の1以下の人数でした。

完成できなかった人の傾向を見ると、会社負担でコースを受講している人が大半でした。逆に、完成できた人は自腹で通っていて、卒業制作を提出しないと補助が出ない人(私もこれ)でした。つまり、こういった自分の意思の力以外の強制力が働くことが、やりきる力に繋がっていると言えます。

私のブログ内では今まで散々言ってきたことですが、こういった強制力をうまく使うことが大切です。

今の時期なら、デザイナ用のアドベントカレンダーに登録して、強制的にデザインをすることを自分に課すのはとても有効です。繰り返しになりますが、オリジナル作品を1つでも作り、それをちゃんと完成させられたなら、それはとてつもなく大きな経験値になります。

さらに頑張るなら

ある課題に対してデザインする場合、1パターン作るだけならそんなに苦労しないのです。(最初は1つ作るだけでも大変ですが)

誰しも得意なデザインパターンというのがあるので、1つだけなら作ることができても、同じ課題でまったく異なるデザインを複数パターン作るのは非常に大変で、アイデアを絞り出す必要があります。

更に2つまでは作れても、例えば3つとなると「かわいい系、クール系、あとは…なんだ???」と最初のアイデア出しの時点で詰むことも。デザインする際には、実際には作らなくても例えば「女性向け、男性向け、ファミリー向け」など、頭の中で最低3つくらいのシミュレーションをすると練習になります。

実際の業務では、事前にターゲット層や訴求ポイントなどをヒアリングするので、このようにまったく異なるデザインを幾つも作ることは無いし、幾つも作らなくて良いように自分でコントロールすべきですが、練習という意味ではテイストが全然違うものを複数パターン作ると、重力装置で修行した悟空のようにメキメキとスキルが上がっていくと思います。

師匠を見つける

しかしいくら自分一人で頑張っていても、第三者によるレビューがあってこそ実力がつくというもの。

こればかりは現役のデザイナーさんなどに見てもらって、添削してもらうしかありません。日頃からデザイナさんとの交流を深めておいて、アドバイスや指摘をもらえる関係性を作ることも大切ではないかと思います。

さいごに

思い付きで色々と書いてしまいましたが、本業ではないことにチャレンジするのは本当に大変ですよね。私はこれまで職種を色々変えてきたキャリアの持ち主なので、その辺は痛いほどよく分かります。

新しいチャレンジを積み重ねることは大切ですが、具体的な目標がないチャレンジは意味がないに等しいので、まずは「自分のオリジナル名刺を作って配る」でも何でもいいので、ただこなすだけの勉強から1ランク上の方法でチャレンジしていくことが大切。

2016年ももうすぐ終わりですが、来年の目標は具体性のあるものを、確実にやりきれる方法まで考えて実行したいと思っています。