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プロジェクトを複数掛け持ちするということ

フリーランス ワークスタイル

ここ1年ほどずっとモヤモヤしているので、プロジェクトを複数掛け持ちする事の弊害について書いておく。

これは自分の気持ちの整理のためで、誰かを非難したいわけでもなく、境遇が違えば当てはまらない事も多いと思う。また、私はフリーランスでリモートワークだから、という理由も大きい部分があると思うので、誰の参考にもならないかもしれない。

掛け持ちの定義

最初にこれを定義しておかないと話がブレるので一応書いておく。

関与度合いの違いはあれ、複数プロジェクトにアサインされている人は案外多いと思う。この時、いわゆるアドバイザー的なポジションでの参加や、チームメンバーではないが頻繁に会議に呼ばれる、といったようなサブポジションでの関与は、ここで言う「掛け持つ」の定義からは外したいと思う。

自分が「何かしらの具体的な成果物を生成するポジション」でアサインされている事を前提にする。

しくじりその1:スピード重視プロジェクトでの失敗

複数のプロジェクトを掛け持つと、そのプロジェクトにフルタイムでコミットすることは出来ないので、週2日間といった具合に稼働時間を取り決めることになる。

具体的な例を出すと、例えば月・火の週2日間をそのプロジェクトの稼働時間、と決めたとする。

与えられたタスクがもしその2日間でキリよく終わらないと、続きは翌週の月曜になる。残り半日で終わるタスクであっても、完成は約1週間後ということになる。これがフルコミットメンバーであれば翌日には完了しているわけで、この時間差はどうしても埋めることが出来ない。スピードが重視されるプロジェクトほどツライ立場となってしまう。

かと言って、決められた時間内で終わるようなタスクだけに絞ると、粒度の小さい物ばかり担当になり重要な部分を任せてもらえず、いわゆる小間使い的な立場になってしまう。そこに不満を持ち始めると一気に仕事がつまらなくなる。

しくじりその2:特殊な業務システムでの失敗

プロジェクトの内容があまり一般的ではないような業種・業態。技術面以外でも勉強が必要となるようなケース。

一般ユーザが利用するようなB2C系のサービスであれば、ある程度サービスの内容が理解できればシステム仕様も「こんな感じかな」と推測出来るのだが、B2Bや業務系システムでは、クライアントの業務そのものを理解していないと画面仕様すら分からない事も多い。

毎日携わっていれば嫌でもそのうち覚えていくが、週2〜3日程度の稼働だとなかなか覚えられない。

自分の記憶力が悪いというだけでなく、ちょっと言葉にするのが難しいが、ブランク期間が挟まると面白いほど忘れてしまうのだ。それで必死にメモを取るのだけど、毎回そのメモを見て「あぁそうだった」と思い出す所からスタートする。何かとこの「思い出す」作業に時間を奪われてしまう。うっかりメモするのを忘れてしまった日には、質問出来る相手が捕まらないと、それだけで大幅に時間をロスする。

しくじりその3:日々のモチベーション維持

これは以前にTwitterでも少し書いたが、1つのプロジェクトに集中していれば、常にそのことだけを考えていれば良いので意識しないのだけど、複数プロジェクトを担当すると、気持ちを上手に切り替えるのが難しい…と思う事がよくある。

前日キリが悪いところで終わってしまったけど、今日は別のプロジェクトタスクをこなさなければいけない、という時に陥りやすい。

昨日のことは綺麗さっぱり忘れて、気持ちを切替えて別のプロジェクトと向き合うためには、それなりにテンションを高めないといけない。特に、約1週間前の続きを思い出す作業は、思った以上にツマらなくてエネルギーを必要とするので、もしこの作業の途中で少しでも他に意識が奪われると、気持ちの切替えがどんどん難しくなっていく。

やっとエンジンが掛かっても、つい「あ、もしかしてこう修正したら昨日のバグが解決するかも?」なんて思ってしまった日には、目の前のタスクへの集中が完全に途切れたりもする。

まとめ

悪い面ばかり書いたが、掛け持ちすることにもメリットはあって、異なる技術に触れられて良い経験になるとか、他でのプロジェクトの知識が生きてくるとか、多少なり良い面もある。

しかし今のところ自分なりの結論としては、「極力掛け持ちしない」のがベストだと思える。女性の脳はマルチタスクだとかよく言われるけど、それにも限度がある。少なくとも並行するプロジェクトは2つまでにしないと、私の場合は100%の生産性を出せない気がする。

しいて言うなら、自分の得意な領域の仕事であれば、複数掛け持ちするのもさほど苦労しないのだろうと思う。言い換えれば、知識や経験が不足していたり、自己学習しながらこなさなければいけない業務を複数掛け持ちすると、ツラさばかりが積もっていく。

どうしても今すぐに、複数掛け持ち地獄から抜け出せない場合は、手持ちのどれかを「苦労せず出来る仕事」にまで昇華させるのが、ツラさを軽減する近道なのかな、と思う。