おらコミュニティさ行ぐだ
3月11日に行われた、AWSユーザグループのイベント「JAWS-DAYS 2017」のイベントで、トークセッションのスピーカーとして参加してきました。
「AWSに携わる仕事に興味のある人もまだない人も、AWSやエコシステムで輝いた働きかたをしてる人たちの体験談にディープダイブしてみましょう」という趣旨のこのトークセッション。私が選ばれたのは、7年間のフリーランスを辞めてAWS専業の会社に転職したことが理由かな、と自分では思っています。
トークの内容については、そのうちアスキーさんが記事にしてださると思うので、私はマフィアトークで話しきれなかった「コミュニティに関わって良かった」ことについて書きたいと思います。
AWSマフィアとは
トークセッションのタイトルに「マフィア」と物騒な名前が付いているのですが、それは「PayPalマフィア」と呼ばれる方々からインスパイアされたものだそうです。
http://tomoyaishida.com/paypal-mafiatomoyaishida.com
上記サイトから一部引用します。PayPalマフィア、そうそうたるメンバーですね。
ペイパルマフィアとはオンライン決済システムPayPalの創業に関わったメンバーのことを指します。彼らはPayPalを創業し、その後eBayに売却、それにより数百億円規模の資産を手に入れます。そしてその資金を元手に各々が新たな会社を立ち上げ、そこで生まれたのが以下の企業です。
- デビット・サックス → SNS「ヤマー」CEO
- イーロン・マスク → 宇宙開発企業「スペース・X」、電気自動車会社「テスラモーターズ」CEO 太陽光発電会社「ソーラーシティ」会長
- ピーター・ティール → 投資会社「クラリウム・キャピタル」創業者
- リード・ホフマン → SNS「リンクトイン」CEO
- ジェレミー・ストップルマン → SNS「イェルプ」CEO
- チャド・ハーリー → 動画サービス「YouTube」創業者
AWSコミュニティに関わったことが大なり小なり影響し、新たな道を進んでいる人にフォーカスを当てる企画にピッタリのネーミングです。
今回で2回目となるマフィアトークのスピーカーに選んでいただき大変光栄です。ありがとうございました。
コミュニティを通して得られたもの
転職の理由や経緯などは以前にもブログで書きました。
ただ、その時はコミュニティとの関係については深く言及しなかったので、あらためて書こうと思います。
何度か書いていますが、私はフリーランス当初は仕事があまりなく日々悩んでいたのですが、ふとしたキッカケで「クラウド」というものを知り、その流れでユーザーコミュニティが主催する勉強会に参加するようになりました。それはJAWS-UGさいたま支部の第1回目の勉強会です。
その勉強会で、今回のマフィアトークの企画者でもある吉田さん(当時はcloudpackのエヴァンジェリストでした)や、ソニックガーデンの倉貫さん、さいたま支部の皆さんと初めてお会いしました。
吉田さんから、千葉在住の人が主体のユーザーグループが新たに出来る、と教えてもらい、当時AWSのことなんてほぼ何も分かっていないにもかかわらず、私も立ち上げメンバーに入れてもらうことに。それがすべての始まりでした。(倉貫さんからは他のコミュニティのことを教えていただき、それが後にRuby界隈の方々との交流に繋がったりもしています)
そうして各種イベントや勉強会の運営に携わるうち、生まれて初めてのLT、そして登壇する機会をもらいました。最初は「LTなんて無理です」と断っていたのですが、メンバーが背中を押してくれたのもあり、初めてのLT。これが自分の世界が変わった瞬間だったように思います。
たとえ目立った実績が無かったとしても、自分の中にある知識や経験など、何かしら発信できるものはある。高度なことじゃなくてもいい。もしネタに尽きたら、LT駆動で勉強してその成果を発表すればいい。どうせ自分には出来ない…と自らの可能性に蓋をしない。必要なのはほんの少しの勇気だけ。セルフブランディングを意識するようになったのもコミュニティを通じて得たものです。
JAWS-UGだけでなく、JS関連のコミュニティや大阪開催のコミュニティのイベントなどにも参加しました。おかげさまで多くの方とお知り合いになることができ、珍名なのが幸い(災い?)して、初対面でも「名前は見たことがある」と言ってもらえることも増えてきました。(特にこの業界は女性は少ないので覚えてもらいやすい、というのもあるかとは思います)
こうやって、コミュニティを通じて様々な人たちと知り合いになれたこと、学習範囲が広がったこと、諸々が影響して徐々に仕事の量も幅も増えていきました。会社員に戻ると考えた時も、ありがたいことにコミュニティで知り合った様々な方々から声を掛けていただき、その一人が現所属会社の代表の大石さんでした。
まとめ
こうやって振り返ってみると、フリーランス時代から今回の転職に至るまで、コミュニティに関わったことの恩恵は大きいなぁとあらためて思います。
私は特に突出した技能を持っているわけではないですが、たまたま自分の持ち合わせていたスキルや経験が、プロジェクトや会社にマッチすると感じてもらえただけだと思います。世の中には他にも同じようなスキルセットの人もいるし、もっともっと優秀な人も大勢いるけど、知り合うキッカケがないだけ。私の場合は、そのキッカケを作ってくれたのがコミュニティだった。そう思います。
「LTも無ぇ、登壇も無ぇ、執筆なんてあるわけ無ぇ、オラこんな自分嫌だ〜」と嘆く前に、まずは興味のあるコミュニティを覗いてみてはどうでしょうか。ただ参加するだけ、の状態からもう一歩踏み込んでみる。そのちょっとした勇気が、人生を変えるキッカケになるかもしれません。