会社員をしながらスクールに半年間通っていた時の話

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新年が明けて、新たな目標を立てている人が大勢いるので、私もそろそろ今年の目標をしっかり立てたいと思っています。

もう10年近く前ですが、会社員だった頃に、週2〜3回あるデザインスクールの座学講習に半年ほど通っていました。この当時の私は、仕事とスクール通いを両立させるのを目標に奮闘していました。

会社員をしながら通うのはとても苦労を伴ったのですが、非常に良い経験になったので、その時のことを思い出しながら書きたいと思います。

通うことにした経緯

簡単に経緯を説明すると、

  • いずれフリーランスになって在宅ワークが出来るスキルが欲しかった
  • 怠惰な自分の性格上、サボらないように座学にした
  • 大金をつぎ込む事で後戻りしないイイワケを自分に課した

最初はオンライン講習の方が断然安かったので迷ったのですが、当時はリモートではなく通勤していたので、業後に座学講習を受けるほうが続けられる気がしました。また、オンライン講習の「いつでも都合の良い時間に受けられる」というメリットは、逆に怠惰な自分には「また今度でいいか」とサボるキッカケになりそうな気がしたのでやめました。

会社への交渉

交渉といっても業後に通うので、許可を取る必要は無いかもしれませんが、当時は業後に会議を設定されることも当たり前のようにあったので、「決まった曜日は残業できません」という連絡を一応しました。

業務時間内で自分の仕事が終わるなら良いのですが、時にはそれが難しいこともあります。ですので、講習がない日に残業してリカバリーしていました。

特に大変だったこと

帰宅時間が遅い日が続いた

自宅が遠かったこともあり、約2時間半の講習を終えると帰宅時間が23時過ぎになっていました。また、講習がない日は前述の通り残業していました。

つまり、常に帰宅時間が遅い日が半年続きました。これは本当に辛かったです、自炊なんて120%無理でした。

完全に休める日がほぼなくなった

その講習では定期的に課題が出されたので、週末に課題制作を行っていました。平日は講習と残業、週末は課題制作。課題がない週末しか休日がありませんでした。

飲み会に参加出来なかった

講習に通っていた期間は、同僚から飲み会に誘われても行けない日が続き、そのうち誘われることもなくなりました? これが精神的に一番辛かったです。。。

振り返ってみて

短期集中が結果的に吉

もし週1回程度の座学だったら、おそらくここまで大変ではなかった気がします。でもそれだとモチベーションが続かないかもしれないし、半年間だけと分かっていたから頑張れたというのもあるかと思っています。

趣味のお稽古ごとなら良いのですが、仕事に関係する事なら短期集中でやるほうが、短期的には大変ですが長期的にはリターンも多く、ハッピーになると思います。

始める前に退路を断つ方法もセットで考える

目標を立てたものの、結局達成出来なかった人の大半は「達成/持続させるためにはどうしたらいいか」を真剣に考えていないのではないか、と思っています。意志の力や気力だけで「頑張る」と言っている。でも頑張るのってツライのですぐに続かなくなります。

新年になって多くの人が「今年の目標」を立てたと思うんですが、途中で挫折しないための具体的な方法まで考えたでしょうか。

私の場合は、自腹でそれなりの大金を投資したことと、会社に残業できない宣言までしたことが、なんとか半年間続けられた原動力になったと思います。これがオンライン講習で安価に済ませていたら、私の性格では「今日は残業してまた今度週末にでもやろう」「今週は疲れたから来週末にしよう」というのを延々と繰り返して結局達成出来なかった気がします。

楽しくて仕方がない事なら、誰に言われなくても自ら率先して色々出来るのですが、苦痛だと思う事を続けるには、自分がイイワケできなくなるような環境を作るしかない。例えば友達と一緒に通うようにするなども一つの方法だと思います。同じ目標の仲間がいるとサボり抑制だけでなく、競争心も出て来るし、お互いに監視しあう関係が出来ると最高だなと最近よく考えます。

さいごに

新年が明けて、今年の目標をブログに書いている人が大勢いたので、色々と拝見させてもらったのですが、目標を達成させるための方法までは言及していない人が多いなと思いました。

例えば「今年は◯◯を勉強したい」と目標を立てたとして、どのように勉強するか、勉強を持続させるための方法などの具体的なことが書いてない。学習計画も大切ですが、努力を継続させるための対策を考えるのも同様に大切です。目標は人それぞれ異なっても、継続の工夫については万人に参考になる情報なので、ぜひ共有して欲しいなと。

もし、単に目標を立てただけで終っているなら、ぜひ継続方法についても今すぐ考えて欲しいし、そして更にそれを共有していただけるともっと嬉しいです。お願いします。(他力本願)

フリーランスを卒業します

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www.adventar.org

こちらの25日目、最終日を担当致します。

タイトルで既に出オチ感ありますが、7年間のフリーランス生活を卒業することに致しました。これまでの私のフリーランス生活を総括したいと思います。

ちなみに、アドベンター登録時に12月上旬だと転職先が決まっているか微妙だったので、最終日という大トリの大役を選択してしまいましたが、そういう理由なので大目に見ていただけるとありがたいです。🙇

どんな仕事をしているのか

私は現在、Webアプリケーション開発や技術支援をしています。

フリーランス初期はWebデザインをメインにやっていましたが、途中からシステム開発も行うようになり、最近はデザインはやめて開発業務中心にシフトしました。この辺の話は過去のブログに書いているのでご興味があればご覧ください。

bump.hatenablog.com

なぜフリーランスになったのか

私は未婚の頃から「子どもが生まれたら在宅で働く」と決めていました。私の両親は共働きで、幼少期には何かと寂しい思いをしたため、自分の子どもには同じ思いをさせたくなかったのです。今でこそ在宅ワークが可能な会社は多くなってきましたが、7年前の当時はまだまだ少なく、そのため結婚2年後にフリーランスという選択をしました。

なぜフリーランスを辞めるのか

上記の逆になりますが、在宅可能な会社が増え、フリーランスにこだわる必要がなくなったのは一番大きいです。

また、私は常時3つほど異なるクライアントの業務を並行していたのですが、これがずっと心の負担になっていました。この件については以前にブログに書いたので、興味があればご覧ください。 bump.hatenablog.com

掛け持ちスタイルはやめて、1つのプロジェクトに100%フルコミットしたい。そんな気持ちが強くなり、どうせフルコミットするのであれば会社員に戻ってもいいのではないか?と考えるようになりました。そんな時に、ある方から「うちの社員にならないか」とタイミングよくお誘いをいただき、それがキッカケで真剣に考えるようになりました。

つまり、今回フリーランスを卒業するのは、子育てをしながらでも働きやすい会社が増えたことや、私の仕事に対するマインドの変化が理由です。

フリーランスになってみて感じたこと

会社員の頃、私にとって仕事とは「与えられて当たり前」のものでした。これがフリーランスになると、仕事とは「自分で獲得するもの」になります。そして自分の市場価値を嫌というほど思い知ります。フリーランスにならなければ、仕事を頂けるのがどれほどありがたい事なのか、気付けないままだったと思います。

実際に仕事をいただけるようになっても、会社員と違っていつ切られるか分からないリスクがあります。ある日突然「来月からはもういいです」と宣告されたことも実は過去にはありました。それは相手の都合(予算・人員の問題)の場合もあれば、私の力量が相手の期待値以下だったせいもあります。こういう経験を経て、会社員以上に自分のスキルを磨き続けなければいけない、と強く感じるようになりました。

フリーランスはシビアです。クビを切られないように努力しつつ、もし切られてしまってもすぐに次が見つかるようにしなければいけない。フリーランスは自由そうに見えるかもしれませんが、実際には緊張感のある日々の連続です。たとえ戦力外通知をされてしまっても、めげずにすぐ失敗原因を整理し、それを今後の糧にして這い上がっていくくらいのメンタルが必要です。おそらくフリーランスになったら誰しも1度や2度は、こういった経験をする時が来ると思います。ですが失敗から学ぶことは非常に多いです。他人のせいにして自己正当化だけで終わっていたら成長はありません。

また、自分のメイン業務以外に、営業や経理もすべて一人で行うことになります。私は家事や子育てもしながらなので、限られた時間で全てをこなすために、作業効率を真剣に考えるようになりました。ポモドーロ・テクニックやGTD(Getting Things Done)など、プロダクティビティを高める工夫も必要になります。

更に在宅で働く際には自分で自分を厳しく管理する必要もあります。これについては今でも色々と試行錯誤していますが、過去にその試行錯誤を書いていますので、興味があればご覧ください。

bump.hatenablog.com

挙げればまだまだありますが、フリーランスになったことで仕事に対する考え方、ワークスタイル、様々な変化がありました。7年間のフリーランス生活が、私自身の成長に大きく繋がったのは間違いないです。会社員のままだったら、これだけの成長は無かっただろうなと思います。

収入とスキルアップについて

これからフリーランスになる方が一番気になるのが、収入のお話だと思います。でも私のケースはあまり参考にならないかもしれません。金額面だけで言うと、会社員だった頃よりは少なくなりました。というのも、前職が給与面では高待遇だったせいです。

ただ、フリーランスになると自分の単価は自分で決められる。これが特権でもあります。

ここ数年、私は時給を決めて働いた時間分を請求するスタイルでお仕事をしています。

私の時給は案件や内容次第で異なりましたが、自分が時給に見合った価値を提供できると思えば、時給1万円に設定したっていいわけです。それだけの価値を提供できるのであれば。(大事なことなので2回言いました)

つまり、スキルを磨いてその道のスペシャリストになるなど、市場価値を高めることによって収入アップも可能なわけです。会社員だとインセンティブやボーナスなどで多少変動はあっても、基本的に給与テーブル以上の収入はありません。

納品ベースのお仕事だとしても、見積額は自分が決定するわけですから、生産性やスキルを高めることによって収入アップは可能なのです。

要は、収入は自分の実力次第でいかようにもコントロールできる。逆に実力に自信ないなら、案件数を増やす・稼働時間を増やす以外にないので、それなら会社員のほうが良い気もします。

フリーランスのスキル形成についても過去に書いていますので、興味があれば御覧ください。

bump.hatenablog.com

仕事の見付け方

フリーランス初期の頃は、友人知人のツテだけを頼りに仕事をしておりましたが、それだけではなかなか厳しい時期が続きました。しかし、セルフブランディングを意識するようになってからは、営業らしい営業をすることもなく常にお仕事の話が来るようになり、時にはお断りしなければいけないほどになりました。

セルフブランディング、要は自分を世間に認知してもらうことです。このブログもその手段の1つだったりします。

常に人材は不足しているのに、見合った人材が見つからなくて困っている会社は山のようにあるので、自分を認知してもらえるようにアクションすれば良いだけです。

  • ソーシャルを通じて自分の仕事を周知する(FacebookTwitter、ブログ等)
  • 業務に関係あるコミュニティに積極的に参加してコネクションを作る
  • さらに、イベントでLTや登壇をして自分の認知度を高める

特にコミュニティ活動を通じて出来た人との繋がりによって、これまで何度も助けられてきました。お仕事を頂くことも多数ありましたし、技術的な相談に乗ってもらったり、海外の技術イベントに参加する機会を頂いたり。そして今回転職先が決まったのもそうです。

人脈は宝です。フリーランスならなおさらです。

フリーランスの営業については、過去に書いていますので詳細はこちらをご覧ください。

bump.hatenablog.com

転職について

今回、フリーランスを卒業して会社員に戻る旨を公開したところ、非常に多くの方から「うちの会社どうですか」と、声を掛けていただきました。これには自分でも非常に驚きましたし、自分の価値を認めてもらえたようで大変嬉しく思いました。

一番嬉しかったのが、これまでお世話になった取引先に挨拶に行った際、「うちも検討してほしい」と3社からオファーを頂いたことです。既に一緒にお仕事をしたことのある会社から言われたということは、ポテンシャルだけでなくこれまでの実績を評価していただけたわけで、大変ありがたかったです。

今回、私が転職先の条件に考えたのは次の4点です。

  1. 在宅勤務が可能であること
  2. 単に在宅可なだけでなく、在宅ワークが不利にならないよう前向きに取り組んでいる会社であること
  3. やりたい仕事ができること
  4. 副業が可能であること

特に2番が大切でした。過去に関わったプロジェクトでは、在宅ワークが不利になることが多々あり、コミュニケーションがうまくいかず結果的にお互い不幸になってしまったため、その反省があって特に2番は重視しました。

副業については、現在自分一人で運用・開発しているサービスがあるためです。ですので、実務に影響しない範囲で個人事業主のお仕事も続けたいと思っています。

おかげさまで、上記の希望を満たす会社に内定し、1月からは会社員として働くことになりました。これまでお世話になった取引先の皆様、そして声を掛けていただいたり、心配していただいた皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

さいごに

フリーランスアドベントカレンダーなのに、会社員に戻る内容のブログとなってしまったのは申し訳なく思っていますが、これからフリーランスを検討している方に向けてお伝えしたいことは詰め込んだつもりです。私で良ければ、Twitter等のソーシャルを通じて色々聞いていただければと思います。

今回私は会社員に戻りますが、フリーランスの経験が私の仕事人生に大きな成長と変化をもたらしたのは事実です。

フリーランスを迷っている方へ。一度しかない人生、後悔のないようにやりたい事を追求しましょう。

デザインを勉強したい非デザイナの人へ

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過去に書いたブログですが、クリスマス間近なのでふと読み返していました。 bump.hatenablog.com

私は元々プログラマで新卒入社し、途中からデザイン業務もするようになったので、デザインを勉強したいと思っている非デザイナの方の気持ちはよく分かります。読み返していて色々思い出したことがあるので書いてみたいと思います。

コレクションの習慣化

デザインはほぼやらなくなった今でも、素敵だと思ったデザインは写真を撮ったり、画像を保存してコレクションしています。

普段からこのような収集をしておくと、地味に役立つ事が多いです。特にWebサイトのデザインは、長くても2〜3年でリニューアルしてしまうので、全画面キャプチャ等をしておく。

Qiita等の技術ブログをストックしたり、はてブするのと同じように、デザインを勉強したいと思っている方は、気に入ったデザインをPinterestなどの専用サービスを使って、どんどんストックしていくと良いと思います。

イデアは自分の中から勝手に溢れ出てくるものではない

イデアは、日々の情報収集や知識・経験から生み出されるもの。それはデザインだけでなくプログラミングや設計でも同じですよね。

漫然と日常を過ごしていると見過ごしがちなものでも、秀逸なデザインは無いかな?と常に意識するだけでアンテナ感度が高まります。例えば先述のブログを書いた年は、クリスマスカードデザインをするデザイナー用のアドベントカレンダーに参加していたので、クリスマス用デザインに対する情報収集アンテナがいつも以上に鋭敏だったこともあり、コレクション数がえらいことになりました。

それが講じてブログを書くほどのエネルギーに繋がったわけですが、いざブログを書こうとすると「どこが素敵だと思ったのか」「このデザインをした人は何を訴求したかったのか」とあらためて考えるキッカケにもなって、それが更に自分のアイデアの源泉にもなる。アウトプットすることで、二度美味しい状態を作ることも出来ます。

日頃からデザインに対する感度を高めておくと、具体的に手を動かさなくても、これだけでも十分に自分の血肉になっていきます。

自信がなくてもやってみる

何事もそうなんですが、本を読んだりチュートリアルをやったりするだけではなく、1つのオリジナル作品を作ってみる。これに尽きます。

私が初めてWebサイトの全ページをデザインしたのは、デザインスクールでの卒業制作の課題でした。卒業制作を完成させないと補助が出ないという強制力も働き、今見返すと非常に稚拙でデザインしたとは言えない代物ですが、それでも大きな自信にはなりました。

f:id:haru_skywalker:20161213162022p:plain ↑私の卒業制作作品… こんなレベルのものでも完成させることが大切😂

ここで大切なのが強制力で、この頃はデザイナではなくコンサルティング会社の社員でしたので、当然本業でもないし、ましてや報酬が発生するわけでもなく、平日の夜や週末といったプライベートな時間を使って作業をしなければいけない。そのような環境では強力なモチベーションでもない限り完成させることが出来ません。現に、同じコースを受講していた生徒のうち、卒業制作を完成できたのは私を含めて3分の1以下の人数でした。

完成できなかった人の傾向を見ると、会社負担でコースを受講している人が大半でした。逆に、完成できた人は自腹で通っていて、卒業制作を提出しないと補助が出ない人(私もこれ)でした。つまり、こういった自分の意思の力以外の強制力が働くことが、やりきる力に繋がっていると言えます。

私のブログ内では今まで散々言ってきたことですが、こういった強制力をうまく使うことが大切です。

今の時期なら、デザイナ用のアドベントカレンダーに登録して、強制的にデザインをすることを自分に課すのはとても有効です。繰り返しになりますが、オリジナル作品を1つでも作り、それをちゃんと完成させられたなら、それはとてつもなく大きな経験値になります。

さらに頑張るなら

ある課題に対してデザインする場合、1パターン作るだけならそんなに苦労しないのです。(最初は1つ作るだけでも大変ですが)

誰しも得意なデザインパターンというのがあるので、1つだけなら作ることができても、同じ課題でまったく異なるデザインを複数パターン作るのは非常に大変で、アイデアを絞り出す必要があります。

更に2つまでは作れても、例えば3つとなると「かわいい系、クール系、あとは…なんだ???」と最初のアイデア出しの時点で詰むことも。デザインする際には、実際には作らなくても例えば「女性向け、男性向け、ファミリー向け」など、頭の中で最低3つくらいのシミュレーションをすると練習になります。

実際の業務では、事前にターゲット層や訴求ポイントなどをヒアリングするので、このようにまったく異なるデザインを幾つも作ることは無いし、幾つも作らなくて良いように自分でコントロールすべきですが、練習という意味ではテイストが全然違うものを複数パターン作ると、重力装置で修行した悟空のようにメキメキとスキルが上がっていくと思います。

師匠を見つける

しかしいくら自分一人で頑張っていても、第三者によるレビューがあってこそ実力がつくというもの。

こればかりは現役のデザイナーさんなどに見てもらって、添削してもらうしかありません。日頃からデザイナさんとの交流を深めておいて、アドバイスや指摘をもらえる関係性を作ることも大切ではないかと思います。

さいごに

思い付きで色々と書いてしまいましたが、本業ではないことにチャレンジするのは本当に大変ですよね。私はこれまで職種を色々変えてきたキャリアの持ち主なので、その辺は痛いほどよく分かります。

新しいチャレンジを積み重ねることは大切ですが、具体的な目標がないチャレンジは意味がないに等しいので、まずは「自分のオリジナル名刺を作って配る」でも何でもいいので、ただこなすだけの勉強から1ランク上の方法でチャレンジしていくことが大切。

2016年ももうすぐ終わりですが、来年の目標は具体性のあるものを、確実にやりきれる方法まで考えて実行したいと思っています。

なぜ私の仕事は終わらないのか

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昨日から娘が発熱しまして。期限が迫っていた仕事があり、どうしよう〜〜〜って感じだったわけですが、夫が看病を代わってくれたので今日は丸一日仕事が出来ました。

そもそも期限より前に余裕を持って終わらせておけよ、というのはごもっともな話で。それはもう正論すぎてグウの音も出ません。夏休みの宿題と一緒でギリギリにならないとエンジンが掛からないダメ人間です。

期限までに仕事を終える事ができる人は100人に1人もいない

そんな私が、先日の出張帰りの機内でこの本を読了しました。

与えられた仕事をいつも期日までに終わらす事ができる人は100人に1人もいない、と。期限通り、ただそれだけの事がみんな出来ない。あぁ耳が痛いです・・・

その他にも色々と書いてありますが、私が強く印象に残ったのが「仕事の80%を最初の20%の時間で終わらせよう」というものでした。

仕事の80%を最初の20%の時間で終わらせる

やってみないと分からない事って本当に多いので、最初の2割の時間でほぼ完成形に近いプロトタイプ的な状態まで持っていく。期日までに終わるかなんて、まずやってみないと分からないし、この最初の2割の時間で落とし穴や感覚も掴めるので、もし期限が厳しいと感じたらその時点で交渉する。相手も、ギリギリで「やっぱり無理です」と言われるより、早い段階で申告してもらったほうが調整しやすいし、プロトタイプがあるから説得力もある。

言われてみればその通りで。この最初の2割の時間はすごく大変になるのですが、残りの8割の時間はゆったりモードで、プロトタイプから完成までに質を高めていく作業だけでなく、次に入るであろう仕事の準備や、技術的な勉強に充てたりも出来る。なんという理想的な時間の使い方だろうと思いました。

そして、このように仕事を進めていたなら、きっと今日は看病を代わってもらうことも無かったんだろうな、と思いました。

期限がまだ先でも、とにかくまず手を付ける。実はこれが一番難しいのかもしれないと思いつつも、とにかく素早く最初の一歩を踏み出す事を肝に銘じ、2017年からは、生産性・作業効率をもっと鍛えていかねばと思っています。

エンジニア立ち居振舞い:エンジニアにもコンサルティング的思考を

お題「エンジニア立ち居振舞い」

このようなエントリーがあったので、私も普段気を付けていることについて少しだけ書いてみたい。

イシュー分析ちゃんとやってますか?

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何か「こんな機能が欲しい」とクライアントから要望があがった時。仕様を確認したらすぐに開発を始める、という人はさすがにいないと信じたい。

が、なぜその機能が必要なのか?そもそもどんな問題を解決したいのか?この検証プロセスを軽く考えている人が、エンジニアには結構多いように思う。

コンサルティングに近くなるが、イシュー分析することを怠っていると、良いシステムは出来ない。

何のために必要なのですか?程度の質問までは、おそらくエンジニアでも誰しもやっていると思う。でもそこから更に、その変更によって解決されることは、果たして本質なのか?まで追求しているだろうか。

機能の剪定が目的ではない

なるべく作らない、という話にも少し似ているけど、ちょっと違う。機能をふるいにかける事が目的ではない。

表面的に見えている事が必ずしも問題の根本原因とは限らない。顧客の言葉を鵜呑みにしない。こういう機能が欲しいと言われた背景や原因、その原因によって不便を感じている人の数、機能変更によって発生する利用者の日常業務への影響など。イシューをどんどん掘り下げいてき、本当に解決すべきなのは誰のどんな課題なのか、それに対して本当に必要な機能とは何か。しっかり考える。

そんなのエンジニアが考えることじゃないよ、と言う人もいるかもしれない。そういうのはディレクターやUXデザイナーがやる仕事でしょ、という人もいるかもしれない。

しかしこれらを意識して仕事をすると確実に違うのは、一覧表一つ作るにしても、どういうソート順にするべきかが明確に分かることがある。一覧の列名、さらには列の並び順を考える場合にも、適当になることがない。そしてそれらは、残念ながらあまりドキュメント化されることがない。

私は、かつてコンサルティング会社に所属していて、そういった分析を数多くやってきたけど、これは何もコンサルティングだけでなく、エンジニアであってもデザイナーであっても、はたまた営業であっても必要だと思っている。

エンジニアは技術的なことだけを解決すれば良い、と思う人も多いかもしれないけど、私にとっては喜ばれるシステムを作ることがエンジニアの存在意義であり、技術うんぬんはあくまで実現手段の一つに過ぎないと考えている。

なんで にんげんは みんな カゲを もってるの?

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寝る直前に娘から「なんで人間はみんな影を持ってるの?」と聞かれました。影を持っている、という発想がなんとも可愛いらしい。可愛いなぁと思うと同時に、幼児にはどうやって説明したらいいんだろう?と悩みました。

こういう質問には濁さずちゃんと答えてあげたい。でもちゃんと説明しようとすると5歳には結構難しい・・・

私 「影を持ってるのは人間だけかな?」

娘 「猫ちゃんも持ってる!」

私 「じゃあ動物だけなのかな?」

娘 「あ、椅子も持ってる!」

私 「影は1つかな?」

娘 「んー、わかんない」

簡単な質問で、どこまで理解してるのかなぁ〜と探ってみたけど、ほぼ何も分かってない、ということだけ分かりました。(^^;

「光があるから影が出来るのよー」的な説明だけじゃ、ふ〜んで終ってしまう。せっかくこういう科学的な疑問をぶつけてくれたのに、絶対に適当な回答で終わらせたくなかったので、無い知恵を絞って考えてみました。

"光る"ってどういうこと?

影の話をするためには光源の説明が不可欠です。

ところで、この部屋の中に光ってる物はあるかな?

こんな単純な質問でも速攻で「わかんない」と言われてしまい、正直挫けそうになりました。普段「お星さまが綺麗に光ってるねー」などと会話していたので、てっきり"光る"という現象そのものは理解していると思っていましたが、実はこれも娘的には理解が曖昧だったようです。意外な盲点でした。

そこでヒントを出しました。

ほら、天井のライトは光ってるね!他には無いかな?

そのヒントで、他のライトを指したり、光るオモチャを持ってきたりしました。うん、これで"光る"については大丈夫かな?と思った時。

「これも!」と言って持ってきたのは、銀色のキラキラシールが付いたオモチャでした。おや・・・

私 「これ、真っ暗なお部屋に持っていっても光るかな?」

娘 「うん、光ると思う!」

私 「そっかぁ・・・じゃあこれを、廊下に持っていってごらん?」

"光る"という意味では確かにキラキラシールも反射で光ってる。私の表現が悪かったな、と反省。そして「光ってなかったー」と帰ってきた娘。

実はそのオモチャ、スイッチを入れると内蔵ライトが点灯するのです。そこで今度はスイッチを入れて廊下に置くように言いました。

娘 「光ってるよ!」

私 「廊下は真っ暗なのに光ってる。つまり光がオモチャから出てきてるってことだね」

これでやっと、"光源"という言葉は伝わらなくても、私が言いたかった"光る"については、なんとなく把握してくれたようです。

光は進む

でも一番大切なのはこの次です。すべてはこれが言いたかった。

オモチャから出てきた光も、ライトの光も、まっすぐ進むんだよ。
1つの方向だけじゃなく、外側に向かって色んな方向に出ていくけど
でも必ずまっすぐ進むんだよ。

必ずとか言い切ってますが、まぁここで屈折や重力レンズの話とかはさすがに早すぎますからね・・・。

それより"必ず"という言葉のインパクトで興味を惹きつけるほうが大切。ちゃんと理解したかどうかは不明ですが、娘も「光はまっすぐ進むー」と繰り返してました。何かしらは伝わったと思う。たぶん。

光は進む。これが影を説明するのに絶対不可欠で、これが言いたくてここまでかかってしまった。。。

影は光のとうせんぼ

ここまで来たら後は楽勝でした。

まっすぐ進む光の、通り道の途中に人間や猫がいると、光はそこから先に進めなくて、その部分が暗くなる。これが影。

あと、影は1つだけじゃないという事も。

うちのリビングには2箇所に天井ライトがあるので、その中間あたりに立ってダンスをすると、うっすら2個影が出来ているのが確認できます。それを見ながら、

「影は何個ある?」「どうして2個になったのかな?」などと確認してみたら、ちゃんと分かってたので安心しました。

子どもの「なぜ?」や「分かった!」を全力で共感したい

影を説明するだけでとても大変でしたが、科学的な疑問には一緒になって考えたいし、子どもが何かを発見をしたら私も一緒に驚きたいのですよね。

子供の頃、無限だと思っていた宇宙が実は有限だと知り、大興奮して親に話したところ「ほぉ〜そうか〜」程度の反応しかなく、そういうことが何度か続いて、親に話してもムダだなと寂しく思ったんですよね。今思えば、3人も子どもがいたら、一々そんな話に新鮮に驚いてみせる余裕もなかったんだろうと思いますが。

そんなこともあり、私は可能な限り一緒に興奮したいな、と思うのです。

あと、今日みたいな可愛いらしい疑問は、なるべく覚えておきたいな。とも思ったのでした。

his birthday 翻訳チャレンジカップ

色々実験してみたのでメモ。くだらない検証結果です。

d.hatena.ne.jp

このようなブログエントリーがあって、ブックマークコメントで「前後の文脈がないから判断できないのでは」というツッコミが多数だったので、情報を与えればGoogle先生は意図したように翻訳してくれるのか?を実験してみました。

結果はこの通り。

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前後に父の誕生日だと分かるような情報を与えても、her birthday となる。しかも最後の文章では his mother となっていて、父の母、つまりお婆ちゃんまで登場してしまった。

ただし、「自分の誕生日」という文章については、正しく his birthday となっているので、「自分の」という表現については、そこそこの精度であると思われる。

いくつか試すうちに「父」とか「母」という固有名詞を繰り返すと精度が落ちる傾向が見えてきた。

そこで次は、文章を減らして、最後の「父」を「彼」にしてみた。人間なら「この日は父の誕生日」という前情報があるので、高確率で his birthday となるはずだ。(だよね?)

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相変わらず her birthday のままだ。

次に、「怒っている」から「悲しかった」に変更してみたところ変化が起こった。

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やっと his birthday になった!!

ここで見えてくるのは、Google先生の思考は「怒っている」なら対象は女だろう、というロジックの重みが強いのではないかということ。

ちなみに、「父は悲しかった」にしても、相変わらず her のままであるので、夫婦間だと感情の原因は女側という判定がさらに強いのかもしれない。ある意味正しくはある…